芸名で銀行口座を作りたい舞台役者のための開業届の書き方・出し方
このたび芸名での銀行口座が欲しくなったので、大した収入も無いけど開業届を出すことにしました。
と、流暢に言ってはみましたが、私は芸名での銀行口座を作るためには開業届っていうのを出さなきゃいけないんだ~……というのを昨日知ったぐらいの人間です。
軽く調べたぐらいで意外とすぐに開業届の出し方は分かったものの、調べながら「舞台役者のための芸名での開業届の書き方」みたいな記事は無いのかよ!! と思ったので自分で書いておくことにしました。
普通に何か間違っている可能性がある。間違ってたら教えて下さい。
開業届を出すには税務署に行かなきゃいけないの?
行かなくていいです。
WEB上だけで終わります。
私の場合はPCとスマホを使ったのですが、ともすればスマホだけでもイケる可能性もあります。
開業届をWEB上で提出する上でめっちゃ便利なのが、freee開業です。
出た! 確定申告の時よく聞くfreee!
でも、お高いんでしょう?
と思うじゃないですか。開業届作成&提出補助だけなら完全無料です。
とにかくfreee開業に頼れば済むので頼ろう。
開業届を出すのに必要なもの
※WEB上で、PCとiPhoneを使用して開業届を出す場合に限った方法を解説しています。
使用機材によって若干異なる可能性がありますが応用してください。
マイナンバーカードをお持ちでない方はこの記事は参考になりません。
freeeで開業届を提出する手順
1. freee開業にログインし、必要事項を入力
freeeのアカウントを作ってfreee開業にログインしたら、いきなり開業届を出す作業がスタートします。この時点でまだ心の準備が整ってない場合が殆どです。
いきなしフォームが出ているので、言われるがままに入力していきましょう。
なお、ここに入れた内容がそのまま提出する開業届に記入されるので、そこだけ注意しましょう。私は分からなくてちょっと間違えたまま提出した(後述)。
入力内容
- 申請者の情報:本名、住所、電話番号
- 主に仕事をする場所:自分で別途仕事をする事務所(所属事務所のことではない)などを持っていなければ「自宅で働く」でOK
- 仕事の種類・概要:ここが要注意!あとで解説します
- 屋号と開始日:「屋号」欄に芸名を書く。開始日は本当は1ヶ月以内が望ましいらしいけど、もっと前の日付でもいいらしいです。好きな日を書いちゃお。
- 収入(所得)の種類:「事業所得」を選ぶ。「予定される収入」は何か大体でいいっぽい。
- 事業主以外の従業員:「今はない」を選ぶ
- 確定申告の種類:青色か白色かを選びます。お好きな方をどうぞ。開業届を出すと青色申告ができるようになるらしいが、私は今回は屋号名義の銀行口座を作りたいだけで青色申告は別にいいので、白色を選びました。
なんか各項目を入れるたびに項目ごとに「保存」というボタンを押させられるので一瞬戸惑いますが、別に入力後に文字をクリックすれば簡単に再編集できるので臆することなく各項目を入力する度に「保存」を押してください。
さて、freee開業における「仕事の概要」欄の書き方です。
こちら「仕事の種類」と「仕事の概要」という項目がそれぞれプルダウンで出てきますが、なるべくどちらも「自由入力」を選んだ方がよさそうです。
「仕事の種類」欄が本チャンの開業届における「職業」欄に、「仕事の概要」欄が本チャン開業届の「事業の概要(できるだけ具体的に記載します。)」に載ります。
先に言って!??!?
私はついうっかり「仕事の種類」の方をプルダウンリストにある「文化・芸術・芸能」を選んでしまった結果、開業届上の「職業」が「文化・芸術・芸能」の人になってしまいました。広いな。
なお、「仕事の概要」の方は自由入力で「俳優・デザイナー」と書いていたのですが、開業届の書式に「できるだけ具体的に記載します。」と括弧書きがあるにも関わらず「俳優・デザイナー」しか書いていないので、大層クールな人みたいな感じになってしまいました。
ちょっと調べてみると、職業欄が重視されるのは確定申告の書類上であって、更には確定申告時に開業届の職業欄と違うことを書いても(多分大幅に全然違う職業とかじゃなければ)問題無いっぽいんですよね。開業届を出してから何年か経って仕事内容が増えてるケースだってあるわけだし(別にその場合も確定申告の書類にちゃんと書いていれば、開業届を修正して提出する必要は無いらしい。ふーん)。
でもまぁ、freee上ではどちらも自由入力にして、「仕事の種類」の方に「俳優」、「仕事の概要」の方に例えば「舞台・映像の出演、ナレーション、イベントMC」とかそんな感じで各々の具体的な活動内容を書き入れるのが開業届に出力された時に綺麗なんだと思います。
職業が「文化・芸術・芸能」の人はしんどい。
2. 開業届を提出する
1ページ目のフォームを入力し終えたら、最下部の「次へ」をクリックします。
すると書類の提出のフェーズに移行します。
まず「1. 書類の提出先」の税務署を選びます。
自分の住んでいる市区町村を選択して、出てきた税務署を見て「おっ、自分の地区の管轄はこの税務署なんだなぁ」と思いましょう。思う以外に特にすることはないです。
続いて「2. 書類の提出方法」を選びます。
マイナンバーカードを読み込めるスマホをお持ちなら「スマホで電子申請」、PCでfreeeを操作していて更にPC用のマイナンバーカードリーダーを持っているのであれば「PCで電子申請」でいいと思います。各々の環境に合わせて。
私はPCで全作業を完結させればよかったのに、何故か「スマホで電子申請」を選んでしまってPCとスマホを行ったり来たりしました。
ここで「3. 書類を確認しましょう」というのが挟まります。
「書類を確認する」ボタンをクリックすると、freeeの1ページ目で入力した情報が開業届の書式に出力されたPDFを確認することができます。
WEB申請のためこのPDFが自分用の控えになるので、保存しておきましょう(※このPDFだけでは控えとしては使用できません。詳細後述)。
後に芸名の銀行口座を作る時に印刷して使います。
なお、この時にPDFをよく見ておけば「仕事の種類」と「仕事の概要」がそれぞれどのように反映されているのかに気付けたと思うんですけど、私はよく見ていなかったので職業が「文化・芸術・芸能」の人になってしまいました。
皆さんはよく確認してください。
「4. 電子申請に必要な準備をしましょう」で、「2. 書類の提出方法」の時に選んだ方法に応じた必要事項を教えてくれます。
スマホならfreeeの専用アプリのDLが必要です。PCでも結局なんかソフトをDLさせられるっぽかったです。
また、ここでe-taxの「利用者識別番号」と「電子証明書の登録」も必要になります。
取得がまだの場合、その下にある「freee電子申告開始ナビ」というのをクリックすれば、識別番号の発行や電子証明書の登録も、フォームに沿って何やかやするだけで超簡単に完了できます。至れり尽くせりなんだよな……。
諸々完了したら「提出(QRコードを表示)」という青いボタンをクリックし、出てきたQRコードをスマホで読み取ります。
freeeのアプリが起動するので、スマホ上でfreeeにログインし、スマホでマイナンバーカードをスキャンします。
初見だと読み取り方が全くわかんなかったので参考にしたサイトを載せときますわね!?
mynumbercard.point.soumu.go.jp
マイナンバーカードを読めたら、この時点で提出完了です。
「提出」ボタンの下にあるフォームにe-taxのパスワードを入れて「受付結果の確認」ボタンを押すだけで、わざわざまたマイナンバーカードを読んでe-taxにログインするまでもなく「受付完了」がされているかどうかが確認できます。マジで楽。
これ控えはどうしたらいいんだ?
開業届、税務署の窓口で出してたら受領日が記入されて受付印が押された紙の控えが手元に残るけど、WEB(e-tax)で出しちゃったら何も残らないじゃん、ということに気づきました。
我が名は芸名の銀行口座作りたいマン、開業届の控えが必要です。
提出後もfreeeの「提出」タブの「書類を確認する」ボタンで出したPDFが残るけど、受領日や受付印の箇所が空欄なので、これだけでは不完全です。
調べてみると、「申請データのPDF」+「e-taxの受付通知を印刷したもの」を合わせることで控えとして使えるとのことでした。
受付通知の印刷、PCでやってる人はe-taxのメッセージボックスにログイン→「個人事業の開業・廃業等届出」の受信通知を開く→右下の「印刷」ボタンでいけます。
スマホの場合はスクショをコンビニとかで印刷すればそれでOKなのでは…?
OKじゃないと無理でしょ。わからん。
というか申請データのPDFも、freee上で出したやつよりもe-taxの受信通知側で印刷した方が確実なのかもしれない。
諸々の控えの出し方をめちゃ丁寧に解説してる記事がありました。載せときます。
とりあえず私は控えを用意する上でまたPCつけてマイナンバーカードリーダーを繋いでログインするのが面倒だったためスマホのスクショで準備したので、今度試しにfreeeで出したPDF+スマホのスクショ装備でゆうちょ銀行の窓口に行ってみます。
開業届は提出したら終わり
なんか、開業届は「申請」していつか「受理」されるまで待つのかと思ってたんですけど、申請とかじゃなくて一方的な届け出だから提出したら終わりでいいらしいです。そうか。
freeeのアカウントを作ってからトータル1時間前後で「受付完了」まで持って行けてしまいました。
芸名名義の口座が欲しいと思ったことは以前にも何度かあるのですが、開業届って何……という感じで二の足を踏んでいたので、こんなに簡単ならもっと早くやっておけばよかった。
近いうちに芸名の口座開設手続きも済ませたいと思います。