劇団ジャンク派幻燈ファンタジー『夜、うつくしい魂は涕いて』を終えて
無事終演いたしました。
中原中也の生涯を描く二人芝居ということで、光栄にも長谷川泰子役を勤めさせていただきました。
ご来場の皆様、ありがとうございました!
高校時代に太宰治好きの友人から、かの有名な初対面の太宰に泥酔した中原中也が
「全体、おめえは何の花が好きだい?」
と絡んで太宰を泣きそうな顔にさせたエピソードを教えてもらって以来、私は中原中也の人柄(と、顔)が大好きでした。
正直、作品はよく分からなかったんですけど…(笑)
それでも乱暴なのに不思議と魅力的な人柄(と、顔)が大好きで、中也の人柄が書かれている書籍を結構読んだりしたものでした。
その中で、長谷川泰子さんに関しては、まぁ人生経験の浅かった当時の私は潔癖なところもあって「何て女だ!」と思って嫌っていたので深く調べたことはなかったのですが、今回演じることになって台本や泰子さんの随筆「ゆきてかへらぬ」を読んでみて分かったことは、人生も行動もめちゃくちゃ私と似ているということでした。
具体的にどこがと言うと長くなるのでここでは書きませんが、今回のお芝居を通して長谷川泰子さんへの理解が深まり、また中也への理解も更に深まったということで、本当に貴重な経験をさせていただきました。
今回宣伝美術の鈴木さんの繋がりでご紹介いただいたことがキッカケで出演が決定したのですが、主宰のチェンさんと演劇界における出自が似ていたことや、私が元々中也を大好きだったことなど、様々な要因が妙にうまく重なって実現した公演だったなぁと思います。
学生時代から行ってみたかった山口県、中原中也記念館にも、最高の形で訪れさせていただけて、本当に有難かったです。
大昔にコンサートで観客として来たことがあった自由学園明日館のステージにも、まさか自分が立てるなんて思ってもみないことでした。
もっともっとやれることがあったなぁと後悔する節もあるのですが、今回の素晴らしい経験を活かして、今後も精進していきたいと思います。
関わってくださった全ての皆様に感謝です!ありがとうございました。